ポーランドの旅2013(その3:ワルシャワ旧市街〜新市街)

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旧市街に入ってすぐに目に留まったのが、このいかつい顔の風船おじさん。よく見ると、どこかで見たキャラの風船もありますね(笑)。

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そして、これがワルシャワ旧市街の広場。まさに絵本のような美しさ! 思わず心が躍りました。。。煉瓦色を基調としながら、鮮やかな山吹色や青緑などの色も絶妙なトーンで壁面を彩っています。どことなく、安野光雅の「旅の絵本」を思い出させてくれますね。

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広場中央にある有名な人魚像。人魚はワルシャワ市の紋章にもなっています。「ワルシャワ」 という街の名前の由来に、人魚伝説があるのだそうです。

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歴史の深さを感じる建築群に見えますが、実はこの街全体が復元されたものです。第二次大戦でポーランドがナチスドイツの侵攻を受けると、ワルシャワの街も戦火に包まれます。繰り返される空襲にとどまらず、1944年に市民たちが「ワルシャワ蜂起」を起こすと、ナチス・ドイツはその報復として旧市街一帯を徹底的に破壊し尽くしました。約20万人もの市民が虐殺され、街は壊滅的な被害を被り、瓦礫の山と化してしまいました...。しかし、戦後にポーランド人自身によって街を復元する事業が始まります。歴史的絵画やスケッチなどを手掛かりに、また住民たちの証言を拾い上げながら、何年もの時間をかけて丹念な再建作業が進められました。そして建物一つ一つ、それぞれの装飾の細部、レンガの割れ目に至るまで忠実に再建されたそうです。その市民たちの熱意と努力が讃えられ、この街は1980年に世界遺産へ登録されています。

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この美しい街並みが瓦礫の山から復元されたものだと思い起こしながら街を歩くと、特別な感慨がこみ上げてきます。街の復元には、戦時中に建築科の学生たちが危険を顧みずに、街中の至る所をスケッチして残したことが役立ったのだそうです。

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広場にあった花屋さん。ワルシャワは街角の至るところ、花で飾られているのが印象的でした。

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旧市街の北端にある、バロック様式の砦「バルバカン」。旧市街はかつて城壁で囲まれていて、そのゲートを守る砦として機能していたのでしょう。

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バルバカンを抜けて更に北へと歩いて行くと、その先は新市街地。新市街といっても、こちら側も16世紀から続く歴史ある街並み。メインの通りにはたくさんのカフェやレストラン、土産屋などのショップが建ち並びます。

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ふと窓から素敵な陶器が見えたので、一軒の陶器屋さんに入ってみました。

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狙ったわけではなかったのですが、そこはポーランド陶器の専門店でした。ハンドメイドの愛らしいデザインの陶器がいっぱい。ポーランドの陶器は「ボレスワヴィエツ陶器」とか「ポーリッシュ・ポタリー」などの名称で有名。世界中で愛されていて、偽物も多く出回るほど人気があります。本物を手に取るとやはり魅力にあふれていますね。細やかで個性的な模様がとても素敵。

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ちょうどお昼時になったので、適当に選んだ店に入ってみることに。「Pod Samsonem」というレストラン。こじんまりした店舗でしたが、店内は古き良き時代の生活スタイルを感じさせる内装で、アンティークの小物などのセンスも良くとても素敵な雰囲気。

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ポーランドに着いてから、これがはじめてのポーランド料理。ポーランドの郷土料理と言えば、やはりビーツのスープ、そしてピエロギ。サーモンのサラダ、ビールをつけて軽めのランチ。熱々のピエロギがとても美味しくてびっくり。そしてサラダの野菜がとてもみずみずしくて味が濃い。思い出してみると、今回のポーランド旅行で食べたピエロギの中で、ここのが一番美味しかったかも。

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私たちがお店に入った時点では心配になる程ガラガラだったのに、気が付いたら店内は満席に。。街の中心部にあるロケーションの割には値段もそれほど高くなかったし、とても良い店でした。あとで知ったのですが、この店はユダヤ料理店として有名なお店でした。もっといろいろ食べておけばよかった。。

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メインストリートを更に北へと歩いて行くと、工事中の建物が多くなり、通りを歩く人も少なくなってきました。街全体のトーンもちょっと寂しい感じになってきます。

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観光客向けのエリアではないのですが、裏路地好きな人はこの辺りのしっとりした生活感ある町並みを歩いてみるのも楽しいかも。煉瓦造りの重厚な造りのファザードが印象的な、美しい教会もありました。ワルシャワで一番古いとされる「聖ヤン教会」と外観の造りに似ている部分があるので、おそらくここも歴史の深い教会なのでしょう。

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