道草の手帳

･･･Note･･･
日々の生活の中で思いついたことなどを、自分自身の覚え書きとして気ままに
つづっています。あくまで個人的なものなので、他人が読んで面白いものでは
ないと思いますが、関心を持ってくださる方はどうぞおつきあいください。　

■2002年9月9日（月）　

突然ですが、日記の公開をいったん休止します。今まで読んでくださっていた方々、こんなつまらない文章におつきあいくださって、本当にありがとうございました。最近は仕事が忙しくて愚痴っぽいことしか書いてないし、もうずいぶん前から正直なことは書いてないし、誰のためにも、自分のためにもなっていない気がするので、もういいかなって思うことにしました。人に読んでもらいたい文章が書けたら、【Essay】のコーナーに随時アップしていこうかと思っています。また気が向いたらまた日記を再開するかもしれませんが、それまではどうかそちらを見てやってください。今後ともどうか宜しくお願いします。

■2002年9月8日（日）　

ちょっと思うところあって、今まで書いてきた文章を整理する作業をしている。少し手を入れて、【Essay】のコーナーにアップしていくつもりだ。とりとめのないことばかり書き散らしてきたけれど、誰かに何かが少しでも伝われば、それも楽しいことかなと思ったりしている。絵で表現できることとは違う部分で、人に感じてもらえるものがあるのかもしれないし。ふとした、ちょっとした嬉しいことがあって、最近そんな風に考えたりしている。

■2002年9月5日（木）　

新しい豆で珈琲を入れた。美味しい珈琲を口にするだけで、心がちゃんとする気がする。ここ数カ月の疲れが溜ってしまったのか、この二三日、ずっとぐったりした気分でいた。だらだらと過ごしてしまったけれど、そろそろちゃんと気を取り直して、次の仕事に取りかからなければいけない。やるべきことはたくさんあるんだから。

■2002年9月3日（火）　

8月中に大きな仕事はみんな片付いた。9月はどんなに暇になることかと思っていたのに、毎日やらないといけないことがたくさんある。なんでだろ。この一週間で3日も徹夜があった。今日だってもう明け方近くだ。あぁ、なんだかとてもくたびれた。
毎日、一日の大半を仕事して過ごし、仕事のことばかり考えて一日が終る。それ以外といったら、酒を飲む友人達と過ごす時間くらいか。いいんだろうか、こんな毎日で。こんなことずっと繰り返した後で、いったいどこに辿り着くんだろうか。その時何が残ってるんだろうか。その時誰が身近にいてくれるんだろうか。先のことは心配したって仕方ないから、今は目の前にあることしか考えないけれど。
間違えて、間違えて、間違えて、また間違えて、そしてちょっとは賢くなれるのかな。
---本当に？

■2002年9月1日（日）　

先日、ひさしぶりに母から電話があった。「最近調子はどうなの？」といつもの他愛もない話をした後で、ふと母が、「ところであんたの仕事って何屋さんなの？人に聞かれた時に何て答えたらいいのかわからないんだけど」と言われてしまった。---そんなことあらたまって聞かれても困る。自分がいったい何屋さんなのか、私だって時々わからなくなっているんだから。

何の仕事をしているんですか？と人に聞かれたら、面倒なのでとりあえず「ただの印刷屋です」と答えることにしている。それ以上を言葉で説明して仕方ないから、とにかく一緒に仕事をさせてもらう中で、自分の持ち味をわかってもらうようにしている。あくまで印刷屋としての裁量に徹するのか、デザイン・制作の仕事にまで踏み込むのか、その仕事の内容次第だ。お客さんのタイプによって、自分の得意分野を使い分けたりもする。なんでもやるから人から便利がられる時もあれば、いったいお前の専門はなんなんだ？と不審がられる時だってある。専門を打ち出さずに仕事をしていくのは、なにかと面倒だし大変だ。でもこうして仕事を続けていられるんだから、自分のやり方も案外悪いものではなかったと、近頃は思えるようになってきた。

気負うつもりはないけれど、私は新しい分野の仕事をしているんだと思う。仕事のひとつひとつの内容は、特別なことじゃないし、何も新しいことはしていない。ただ印刷屋とのしての仕事の範囲の捕らえ方、その踏み込み方が、従来の常識的な判断とは少しだけ違うんだと思う。これからの時代、デザインと印刷の領域に明確な線を引くことなんてあまり意味を持たなくなるだろうし、なんでも一人でこなせる技能がますます大事になってくる。自分の専門を特定しないことが、逆に自分の価値を高たりもする時代が来るのだと---そんな根拠のない見当をつけてこの仕事を始めたけれど、この先いったいどうなることやら。
とにかくも、スタジオジャム・サンドの立ち上げから一年が過ぎた。このままがんばれる限り、走り続けていきたい。