京都の「祇園 みずおか」のこと。

去年京都に行ったときの話。楽しいことたくさんありましたが、中でも特別に思い出になったのが、はじめて祇園に足を踏み入れたこと。

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なにしろ、あの祇園です...。あまりに敷居が高すぎて、自分にとってはまったくの未知の世界。外からお店の中はまったく伺い知ることできないし、予備知識なくお店を探すのは本当に大変でした。下手に飛び込みで入って「一見さんお断り」と一蹴されるのは悲しいし、かと言ってお店に入れてもらえたところで絶句するほど高額な金額を請求されたらどうしよう...とか、あれこれ想像しているとお店の扉を開ける勇気が持てず、路地をぐるぐるとかれこれ1時間くらい彷徨ったでしょうか。悩みまくった末に、良さそうな雰囲気に感じた一軒のお店に、思いきって飛び込んでみることにしました。

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ドキドキしながらどっと扉を開けて中を伺うと、「いらっしゃいませ!」と、カウンターの向こうから女将さんの明るい声。。その女将さんのあったかい笑顔を見た瞬間、「あ、きっとこのお店なら大丈夫」という確かな安心感を感じました。

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祇園みずおか」というお店です。こじんまりとしたスペースですが、細やかなこだわりが行き届いた店内。家具や器のひとつひとつにセンスの良さを感じます。1階はカウンター席で、2階には個室の和室がありました。芸妓さん、舞妓さんを呼んでお座敷遊びをすることもできるそうです。

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カウンターの席に腰をお落ち着けて、最初に出てきたのがこの料理。一品一品とても丁寧に造られていて、一口食べるごとに幸せな気持ちになります。見た目も仕事が繊細で素晴らしい。そして、空豆がなんとカエルの顔!(笑)。なんとかわいい細工なんでしょう。

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板長さんも女将さんもとても気さくな方で、お料理のことや祇園についてのことなど、いろんな楽しい話を聞かせてくれます。すっかり緊張も解けて楽しい気持ちになってきて、「何か京都らしいものを」とリクエスト。そしたらなんと、鱧のしゃぶしゃぶを作ってくださいました。

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鱧をしゃぶしゃぶで味わうのははじめて。そしてあんなにも美味しい鱧を食べたのもはじめて。やはり京都の料亭で食べる鱧は特別に感じます。

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最後にいただいたのがこの美しいデザート。料理はどれも最高に美味しくって、そして盛りつけ方も器も美しかった。この夜、祇園で過ごしたひとときは、何にも代え難い特別な思い出となりました。ふとした偶然でこのお店出会えたのは、本当に幸運な出来事。それからは京都に行く度に、必ずこのお店を再訪することにしています。

この時はやっぱり会計が心配で(苦笑)、数品しか注文しなかったのですが、その後は毎回フルコースのお料理をいただいてます。だいたいいつも10,000円のコースをお願いして、あとはその時の気分次第で追加の料理をリクエストしたり。祇園の中には怖いお店もあるそうですが、「祇園みずおか」は安心して食事を楽しめるお店です。(2014年に、お店を再訪した時の記事はこちら→https://www.jamsand.info/jampot/archives/2014/0409_181500.html

祇園は敷居高いから・・・と思っている方にも、祇園の本物の料亭の素晴しさを知っていただきたいので、ぜひ一度「祇園みずおか」へ行ってみてください。はじめての方でも、グループでも一人でも、素敵な大将と女将さんが、あたたかく迎えてくれますよ。

★「祇園 みずおか」のHP→http://www.g-mizuoka.com

【追2】「祇園 みずおか」で撮った写真をまとめてみました。(2013.5)
http://s1145.photobucket.com/user/jamsand1967/story/74757