奈良&京都の旅2014(その2)

唐招提寺からバスを乗り継いで、臨済宗大徳寺派・慈光院へと向かいました。

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慈光院は、石州流茶道の祖、片桐石州が父の菩提寺として建立した寺院。境内全体がひとつの茶席として造られていて、その見事な庭園は国の名勝および史跡に指定されています。

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禅寺なのですが、枯山水として一般にイメージされるものよりも豊かで柔らかな印象。

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藁葺き屋根の山門や書院の佇まいが、お寺というよりまるで古民家に遊びに来たようなあたたかい風情を感じさせてくれます。

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庭園と書院の景観が素晴しい慈光院。私は3年くらい前から、奈良へ来る度にここへ足を運んでます。ここでお茶をいただきながら書院から庭園やその向こうの奈良盆地の景色をぼんやりを眺めると、とっても心落ち着くのです。そしてここへ通うもうひとつの理由もあります。実は、ここの精進料理がたまらなく美味しいのです。。。というか、「最初からそっちがメインの目的でしょ?」って、声が聞こえてきますね(笑)。

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ここで供していただく会席の精進料理は、まさに絶品。これが精進料理?と思ってしまう程の充実ぶり。見た目も色味が豊かで美しい。

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食材は基本的にすべてお寺の畑でつくられたものなのだそうです。味噌も自家製。野菜の味が濃厚で、ひとつひとつの料理に手間と愛情を感じます。

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そして、慈光院の名物はこの「玉ねぎ煮」。丸ごと1個の玉ねぎが入っています。トロトロになるまでじっくり煮込んであって、芯までとろけるほどに柔らかい。出し汁のみのシンプルな味付けなのに旨味たっぷり。ここでしか味わえない、比類のない逸品なのです。

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慈光院の最寄りは「近鉄郡山駅」。そこからバスで15〜20分くらいですが、時間帯によってバスの本数がかなり少ないので、時刻表を事前に確認しておいた方がいいと思います。交通の便は悪いのですが、それでも行く価値のある素晴しいお寺だと思います。おすすめです!